以前、開催された「本日は革日和♪」の懇親会に参加した際に、村木ルイさんからご紹介頂いたお客様の商品で、栃木レザーのジーンズにUVプリントした商品を製造されていると聞いて、是非見せてくださいとお願いして、先日お預かりしてきました。
大阪市内にて工房を構える「ささって株式会社」様が開発した「経年変化するタータンチェック」をご紹介します。
ささって株式会社様は、ハシモト産業が販売する栃木レザーの中で一番人気の「ジーンズ」に、UVプリンターで印刷したチェック柄やイラストモチーフの商品を製造・販売されています。
昨今ではUVプリンターの普及により、皮革製品にも幅広く用いられるようになっていますが、ささって株式会社様は約10年ほど前から、UVプリントを活用したものづくりをされているそう。
ジーンズは吟面と床面からオイルを塗る事でしっとりとした質感が特徴のオイルレザーなのですが、オイルを多く含む為、プリントインクとの相性が悪く、印刷面の剥がれやインクが劣化しやすい革と言われています。
ささって株式会社様では、度重なる試行錯誤を繰り返し、インクの密着が悪いとされるオイルレザーにも堅牢にプリントできる技術を確立され、屈曲に強く、物理的な擦れにも強いプリントレザーを独自で開発されています。
実際に使用しながらどれくらいの耐久性があるのか、使用テストをしているのですが、爪でガリガリ引っ掻いても全く剥がれる感じはなく、傷がついても指で馴染ませると擦れは目立たなくなります。
山折、谷折りを繰り返してもプリントが浮く感じも無くしっかりと密着している状態です。
スマホカバーを約1年使用した画像です。
使い込むことでジーンズ特有の重厚な艶感と深みが出ていますが、それと相まってプリント部分のチェックもより馴染んでエイジングしているのが分かります。
このシリーズは様々な色展開で、5年以上販売されているそうですが、プリント剥がれなどのトラブルは一回も無いとの事。
UVプリントを検討されているお客様も多いかと思いますが、革の知識がない印刷業者に依頼しても、紙にプリントするのとは条件が違う為、トラブルが発生するケースが多く見られます。
ささって株式会社様ではUVプリント加工した革の販売は行なっておりませんが、ハシモト産業 福岡営業所にてサンプルをお預かりしていますので、ご興味がある方はこちらまでご連絡くださいませ。
他社製品と差別化を図りたい、オリジナルのレザーを作りたいなどお考えのお客様には、とても参考になるかと思います。
※プリント方法やデータ製作など技術的なお問合せはお控え下さい。
ハシモト産業 福岡営業所 松平